射出成形サイクル時間と冷却時間
射出成形では、所望の品質の成形品を生産できるという機能に加えて、可能な限り低い生産コストでそれを生産できることも求められます。
射出成形プロセスの場合、成形サイクルは次のように定義されます。
成形サイクル(秒)t=t1+t2+t3+t4
t1: 射出時間=充填時間 + 保持時間 (秒)
t2: 冷却時間(秒)
t3: 成形品取り出し時間(秒)
t4: 金型開閉時間(秒)

成形サイクルを決定するすべての要因の中で、冷却時間 t2 が最も重要です。
冷却時間とは、溶融プラスチックをキャビティに充填してからゲートを密閉し、硬化するまでに必要な時間です。冷却時間は、金型のキャビティ冷却能力によって決まることが経験的にわかっています。また、成形材料の種類や成形品の肉厚によっても異なります。
金型設計段階で最適な冷却時間を予測することは、成形品の生産コストを見積もる上で重要です。
冷却時間の予測には、一般的に以下の経験式が用いられますが、最近ではCAEを用いて冷却時間を予測するソフトウェアも開発されています。
金型設計と成形材料の特性の間には関係がありますか?
射出成形ツールを設計するには、使用する成形材料の特性を十分に理解することが重要です。
これは、細かい品質管理を必要とする成形製品の場合に特に当てはまります。
成形材料の特性データには、材料メーカーから提供された樹脂データと、ユーザーが実際の使用を通じて蓄積したデータが含まれます。
成形材料特性データでは以下の要素が重要です。
(1)成形収縮
成形品の寸法を所望の許容範囲内に保つためには、実際の成形収縮データが利用可能でなければなりません。
成形収縮率は以下の要因によって影響を受ける可能性があります。
- 成形材料の種類
- キャビティ表面温度
- 射出圧力
- 保持圧力条件
- ポッティング位置
- 成形部品のバリ厚さ
- 流れの方向
- ガラス繊維等
これらのデータを決定するには、テスト金型または実際の金型を使用して成形条件とサンプルを固定する方が実用的です。



